さてメジャー史上最多本塁打男であり、メジャーで今最もお騒がせな男バリー・ボンズがとうとう起訴されました。
日本にいればボンズやマリオン・ジョーンズといったトップアスリートのニュースばかりがTVで報道されているため、スポーツ選手の薬物汚染といった見方が強いかもしれません。
しかし実際問題、日本では報道されない部分で、アメリカの学生にとっては比較的身近なところにドーピングは存在しています。しかもスポーツを行う者ではなく容姿をよくするという目的の為にドーピングを行う者が多いのです。
日本でドーピングという話題が出た時にスポーツ選手しか浮かばないのは、日本がドーピング後進国であるからしょうがないのかもしれませんが、ドーピング先進国では薬物問題はスポーツ界のみならず、国全体の社会問題となっています。
政治的に処分をするのであれば、バリー・ボンズやマリオン・ジョーンズのような知名度抜群のアスリートを処分することがドーピング問題を啓蒙するには一番効果があるのは言うまでもありません。
では日本では果たしてドーピングに関しては安全な国なのでしょうか?
私見ですが答えは「No」だと思います。
まず「プロテインを飲めば筋肉がつく」と昔も今も思っている方は非常に多いのですが、プロテインはタンパク質という単語を英語にしただけ。
飲んでいるだけで効果が出てしまえば、それはドーピングと同じになってしまいます。
ドーピング後進国日本ではこのように、ドーピングとサプリメントの違いがわからないドーピングに対して無知な方が多く、そのような状況が今後も続けばドーピング薬物の蔓延は簡単に広がってしまうでしょう。
また日本ではスポーツ指導者がサプリメント等を用意することがあります。
近年目立つのはクレアチンを選手に摂取させているチームも若干あるようですが、クレアチンは1998年ホームラン争いを演じたサミー・ソーサが摂取していたサプリメントです。しかし、その効果ばかりが報道されていますが、副作用に関する研究がまだ十分でないというのが現状であって(常用した選手の様々な報告はあるようですが…)、サプリメントとはいえそのようなモノを本人・親に理解させることなく(←おそらく多くは指導者自身も理解していないのでしょう)、摂取させるというところもドーピング後進国ならではだろうとボクは感じています。
ドーピングで名前のあがるステロイド(←大きく分けて)や他のものもそうですが、薬物や食品そのものが問題というよりは、その使用方法に大きな問題があるということを忘れてはいけません。
むしろ治療で使っている人のほうが圧倒的に多いものを、「悪」といった報道はオカシイ訳であって、間違っているのはその利用方法であるということをもっと報道しなければならないのでしょうか?