小橋建太をご存じだろうか?
プロレスリング・ノアの鉄人小橋健太は中邑真輔や棚橋弘至のようなスピードやテクニックで勝負する若手レスラーが多い中、耐えて耐えて耐え抜いて相手を倒すプロレスの王道を貫くパワーレスラーだ。
決してスピードがない訳ではない。ただ小橋にとってスピードというのはその剛腕の前ではおまけにしか過ぎない。
全日本時代は四天王(三沢光晴・小橋健太・田上明・川田利明)と呼ばれ、ノア大量離脱前最後の三冠王者だった。
00年にプロレスリング・ノアが設立されてから、小橋の長期離脱は初めてではない。
01年1月に膝と肘の手術し、約1年間離脱。
02年2月に三沢・小橋vs秋山・永田というドリームマッチで復活するも再び膝を痛め半年間欠場。
03年3月に三沢を敗りGHC王者となると、その後13回防衛(05年力皇に敗れる)というとてつもない記録を作り「絶対王者」と呼ばれるようになった。
06年6月に腎臓に悪性腫瘍が見つかり欠場。
07年12月2日に546日ぶりの復活を遂げた。
「もうプロレスを止めたほうがイイ」
これだけ怪我と病気で身体がボロボロになっている小橋に対して、プロレスファンでない方は言うだろうが、プロレスファンは小橋を「鉄人」だと信じているからこそ、1年以上もの長期欠場からの復帰を常に待ち続けている。
1年以上欠場して、その後1年以上ベルトを持ち続け、1年以上欠場し、再び復活する。
今日行われた小橋復帰戦であるノアの武道館大会は超満員17000人を動員するなど、プロレスの地盤沈下が叫ばれる今これだけの観客を集められるのは小橋ならではだろう。
試合は敗れたものの、小橋の鉄人ロードはまだまだ続く。
そういえば新日本プロレスの東京ドーム大会で小橋が参戦した時のことだった。
毎回ドーム大会を観戦しに行っていた私はプロレス関係者におそらく小橋が参戦すると聞いた。
それまで売上低調と呼ばれていたその大会のチケットは【小橋vs蝶野】の試合が決定した直後に完売した。
それだけ小橋建太というレスラーの人気は凄まじく、そのパワーからカードが決まっただけで想像が膨らむレスラーは小橋くらいなものだろう。
試合は蝶野にハーフネルソンを連発し圧勝した。
プロレス界は00年ごろから分裂や移籍・独立を繰り返し地盤沈下がさけばれているが、まだ見ぬカードはたくさんある。
三沢vs武藤、小橋vs中西・・・・数え切れないほどある!