世田谷草野球ロスヒターノス・ブログ

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アレックス・カブレラよ・・・もう一度

なにもかもがカブレラはカブレラだ!
今年4月、メキシコでプレーするアレックス・カブレラ選手がドーピング検査の結果、アナボリック・ステロイドを使用していたことが判明し、永久追放処分を受けた。


ここまでは日本の新聞でも報道されたが、その後、薬物を使用していないと訴えるカブレラ選手の擁護にベネズエラ大統領も参戦して大変な事態となっていることはあまり報じられていない。


カブレラの薬物疑惑は今回が初めてではない。2007年12月にアメリカで発表されたミッチェル・レポート(Report to the Commissioner of Baseball of an Independent Investigation into the Illegal Use of Steroids and Other Performance Enhancing Substances by Players in Major League Baseball)では、数名の日本プロ野球でプレーする外国人選手の名前があり、その中にはアレックス・カブレラという名前もあった。
ダイヤモンドバックス在籍時の2000年9月に、クラブハウスに届いたカブレラ宛ての荷物からアナボリックステロイドと数百錠の錠剤(市販のやせ薬)があるのをクラブハウスの係員が発見し、コミッショナー事務局に報告。(カブレラには荷物を紛失したと説明した)


(日本球界でプレーした選手の中で名前があったのは、クリス・ドネルス(近鉄・オリックス)フィル・ハイアット(阪神)マーク・キャリオン(ロッテ)ジェフ・ウィリアムス(阪神)マット・フランコ(ロッテ)アダム・リグス(ヤクルト)バート・ミアディッチ(巨人)チャド・アレン(オリックス)ラリー・ビグビー(横浜)スティーブン・ランドルフ(横浜))
コレだけの日本球界でプレーする外国人選手がリストアップされてしまったこと以上に、カブレラに疑惑の目が向けられたのは当時の新聞を見返してみても明らかだ!


しかし私は思う。カブレラは薬物を使用していないのではないかと。
日本での活躍は敢えてココで書くまでもない。それほどの活躍をしたカブレラが40歳を超えて現役最晩年を迎えている今、たかだか1000万円程度しか年俸のもらえないメキシカン・リーグでプレーする為だけにこれまでのキャリアを無駄にするリスクを冒すだろうか?

カブレラ選手が日本でプレーしている時期にNPBではドーピング検査を実施している。
競技会検査はもちろんですが、抜き打ち検査である競技会外検査も2007年から実施されている。
しかし日本でプレーした12年間でカブレラ選手から陽性反応が出ることは一度もなかった。



そもそも2012年7月24日に福岡ソフトバンク・ホークスを退団したカブレラは、12月にベネズエラで息子と対決し本塁打を放ち現役を引退した。




はずだった。。。


↑カブレラの引退ホームランの映像


それから1年も経たない、2013-14年シーズン開幕と同時にベネズエラのウィンターリーグで現役復帰を果たしたのだった。

そこで本塁打記録を更新したことは後のニュースで広く知られることになったが、私は開幕直後から毎日のようにカブレラの成績を追っていた。


シーズン開幕当初は、ホームランは全く打っていなかったのだが、打率が非常に高かった。
ヒットのほとんどがシングルヒットだったこともあり、42歳という年齢でパワーは衰えたものの未だに高い打撃技術を持っているのだなと見ていた。
日本時代のようにバットを担ぐようなフォームではなく、バットを立てたフォームのカブレラは新鮮だった。


そこから数週間後、突然ホームランの量産体制に入った。
1試合で3本塁打放ったり、もはや42歳とは思えないパワーを見せつけていた。


12月22日にはシーズン21本塁打目を放ち、1979-80年にバウディリオ・ディアスが記録したシーズン20本塁打の記録を33年ぶりにベネズエラリーグのホームラン記録を更新した。
バウディリオ・ディアスは1979-80年シーズンで20本塁打を放ちシーズン本塁打記録を保持していた。1971-72〜1984-85までの14シーズンで打った通算本塁打は57本だったが、カブレラはベネズエラ・ウィンターリーグでも通算102本塁打を記録している。




↑カブレラの本塁打記録更新記念のベネズエラの限定版ベースボールカード。



しかしホームラン記録更新後はホームランは出なかったが三冠王とMVPを獲得することとなった。




↑三冠王記念とMVP記念のベネズエラの限定版ベースボールカード。



日本通算357本塁打。
ベネズエラ通算102本塁打。
メジャーリーグ通算5本塁打。(1シーズンのみ)
マイナーリーグ通算90本塁打。(今年のメキシカンリーグの本塁打数も含む)
中華民国(台湾)プロ野球通算18本塁打。(1シーズンのみ)


すべて合算すると通算本塁打数は567本塁打!
間違いなく彼は数々の伝説を残してきた2000年代最高の長距離砲!
もう一度、日本のプロ野球で見たいのだが、現実的には難しいのかもしれない。


彼はもう一度ドーピング検査をして無実だということを訴えようとしているが、今後どうなるのかはわからない。
現在42歳、もうそれを待っている時間もない。
ベタンコートの不振が続くオリックスには是非獲得してほしいと思っていたのだが、5月27日にジョーイ・バトラー外野手を獲得してしまった。
もうこうなるとマスターズリーグの復活→カブレラ参戦か、モルツ球団のサントリードリームマッチでも構わないのでカブレラの姿が見たいものだ!




ちなみにアレックス・カブレラの24歳の長男ラモン・カブレラは現在デトロイト・タイガース傘下のマイナーリーグAA級エリー・シーウルブスで正捕手として活躍している。



アレックス・カブレラ
ベネズエラ・ウィンターリーグ通算成績
年 年齢 チーム G AB R H 2B 3B HR RBI SB BB SO AVG OBP SLG OPS
1998-99 27  PDL  56 210 28 52 5 1 7 23 0 .248 .381
1999-00 28  PDL  26 96 11 35 2 0 7 25 0 .365 .604
2000-01 29  PDL  52 194 28 56 13 1 13 45 1 .289 .567
2001-02 30  PDL  39 132 28 45 10 0 13 28 0 .341 .712
2003-04 32  PDL  21 72 19 25 3 2 6 12 0 .347 .694
2004-05 33  PDL  26 86 12 24 5 0 3 12 0 .279 .442
2005-06 34  PDL  21 75 8 27 6 0 3 16 0 7 17 .360 .417 .560 .977
2006-07 35  PDL  12 42 2 5 2 0 2 6 0 10 13 .119 .273 .310 .582
2007-08 36  LEO  38 134 28 38 9 0 13 29 0 29 36 .284 .418 .642 1.060
2008-09 37  LEO  20 69 11 17 3 0 3 14 0 9 16 .246 .338 .420 .758
2011-12 40  TIB  11 39 8 18 1 0 4 14 0 3 11 .462 .500 .795 1.295
2012-13 41  TIB  37 130 21 36 5 1 7 32 1 18 31 .277 .374 .492 .867
2013-14 42  TIB  59 215 40 84 13 0 21 59 0 32 36 .391 .480 .744 1.225




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≪過去の記事≫
•2014-05-27 日本球界初のキューバ人プレイヤーは?
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