10月22日、2015年度のプロ野球ドラフト会議が行われた。
今年のドラフト候補は、素晴らしい選手が名をつられてはいるものの絶対的な支持を集める候補が少なかった印象がある。
良くも悪くも、上位指名候補が上位でなかったり、下位指名が予想されていた候補が思ったより上位指名されたり。
【外れ１位】の最有力候補がオコエ瑠偉(関東一高)選手は予想通り【外れ１位】で東北楽天ゴールデンイーグルスへ。
東海大相模の小笠原投手は競合どころか最初の指名で名前は出ず、結局【外れ１位】で中日ドラゴンズに指名された。
近年のドラフトを見ていても各チームが即戦力を上位指名する傾向にあるが、今年のドラフトは１巡目を終えて見回してみると社会人野球の候補が一人もいない珍しいドラフトとなった。
ドラフト会議では観客もいるので、1巡目は盛り上がるのだが下位指名になるほど、静かになってくるが埼玉西武ライオンズが6巡目に指名した選手・東北学院大学の本田圭佑投手を指名した時はちょっと盛り上がった。
サッカー日本代表の本田選手と同姓同名だったからだ。
ちなみにもう一人著名人と同姓同名の選手がいた。
読売ジャイアンツが育成8巡目に指名した石川ミリオンスターズの長谷川潤投手だ。
モデルで同姓同名の方がいらっしゃるが、こちらは同姓同名であっても【同性】ではなく女性だ。
ドラフト会議直前に横浜DeNAベイスターズが育成枠で徳島インディゴソックスの河本ロバート投手を指名するのではという報道がされたが、残念ながら指名はなかった。
また高校野球から四国アイランドリーグへ加入して1年目の19歳投手・徳島インディゴソックスの吉田嵩投手は中日ドラゴンズの育成ドラフト2位指名を受けた。
そして今年のドラフトで個人的に指名して欲しかった選手が育成枠ながら指名された。
四国アイランドリーグの香川オリーブガイナーズの赤松幸輔捕手だ。
名古屋商科大学を卒業し、今年から四国アイランドリーグでプレーしていた。
１８８ｃｍ、１１３ｋｇと超大型の捕手で、開幕から打撃が爆発。新入りながらいきなり４月の月間MVPを獲得するなど、前期は三冠王を目指せるほどの活躍を見せ、香川オリーブガイナーズの前期優勝に大きく貢献した。
北米遠征を終えて後期シーズンは前期ほどの打撃は見ることはできなかったが、前期の赤松は衝撃的な存在だった。
どのドラフト特集雑誌にも赤松の名前はなかったので、ドラフト指名は難しいのかもしれないと思っていただけに、オリックスが育成２位指名したことは非常にうれしかった。
近年、プロ野球では捕手の育成に苦労している。育成がうまくいかず捕手の人材難になっていることは否めない。特に一昔前までいた強打の捕手は絶滅状態にある。是非、赤松にはそんな強打の捕手になってもらいたい。
もちろん不安材料もない訳ではない。１８８ｃｍという長身は魅力的だが、１１３ｋｇという体重は２３歳の現在では武器になるかもしれないが、２０代後半に差し掛かってきた時にちょっとばかし不安材料ではある。
とは言っても、近年見ることが少なくなったタイプの選手だけに注目していきたいと思う。
今年のドラフト会議ではトラブルが続出した。
1巡目に明治大学の高山をヤクルトと阪神が指名。
重複したため抽選となったが、ヤクルトの真中満監督がガッツポーズで高山はヤクルト入りへ。
という流れになったのだが、実は交渉権獲得を引き当てたのは阪神・金本知憲監督だった。
真中監督のインタビュー後に訂正され一転、阪神タイガースへと交渉権がうつったのだ。
原因は真中監督が抽選くじにあったＮＰＢのマークを見て交渉権獲得と勘違いしたという。
対する金本監督も真中監督のガッツポーズを見て、抽選くじを確認しなかったことからこのような事態となった。
プロ入りする選手たちの人生がかかった一大事で、ＮＰＢはこのようなことが起きないように再発防止を徹底してもらいたいものだが、実は今回が初めての事例ではなく2005年のドラフト会議でも同様の出来事が起きている。
本来なら再発防止策を行っていれば今回の事件は起きなかっただろう。
またその後もシステムトラブルも起こりドラフト会議が中断したりと一大イベントがトラブル続きになってしまった。
【2015年プロ野球ドラフト会議指名全選手】
東京ヤクルトスワローズ
1位 原樹理 東洋大 投手
2位 廣岡大志 智弁学園高 内野手
3位 高橋奎二 龍谷大平安高 投手
4位 日隈ジュリアス 高知中央高 投手
5位 山崎晃大朗 日本大 外野手
6位 渡邉大樹 専大松戸高 内野手
読売ジャイアンツ
1位 桜井俊貴 立命館大 投手
2位 重信慎之介 早稲田大 外野手
3位 與那原大剛 普天間高 投手
4位 宇佐見真吾 城西国際大 捕手
5位 山本泰寛 慶応義塾大 内野手
6位 巽大介 岩倉高 投手
7位 中川皓太 東海大 投手
8位 松崎啄也 日本製紙石巻 内野手
育1位 増田大輝 徳島インディゴソックス 内野手
育2位 小林大誠 武蔵ヒートベアーズ 捕手
育3位 松澤裕介 香川オリーブガイナーズ 外野手
育4位 田島洸成 武蔵ヒートベアーズ 内野手
育5位 大竹秀義 武蔵ヒートベアーズ 投手
育6位 山下篤郎 鎮西高 投手
育7位 矢島陽平 武蔵ヒートベアーズ 投手
育8位 長谷川潤 石川ミリオンスターズ 投手
阪神タイガース
1位 高山俊 明治大 外野手
2位 坂本誠志郎 明治大 捕手
3位 竹安大知 熊本ゴールデンラークス 投手
4位 望月惇志 横浜創学館高 投手
5位 青柳晃洋 帝京大 投手
6位 板山祐太郎 亜細亜大 外野手
広島東洋カープ
1位 岡田明丈 大阪商業大 投手
2位 横山弘樹 NTT東日本 投手
3位 高橋樹也 花巻東高 投手
4位 船越涼太 王子 捕手
5位 西川龍馬 王子 内野手
6位 仲尾次オスカル Honda 投手
7位 青木陸 山形中央高 内野手
中日ドラゴンズ
1位 小笠原慎之介 東海大相模高 投手
2位 佐藤優 東北福祉大 投手
3位 木下拓哉 トヨタ自動車 捕手
4位 福敬登 JR九州 投手
5位 阿部寿樹 Honda 内野手
6位 石岡諒太 JR東日本 内野手
育1位 中川誠也 愛知大 投手
育2位 吉田嵩 徳島インディゴソックス 投手
育3位 三ツ間卓也 武蔵ヒートベアーズ 投手
育4位 西濱幹紘 星城大 投手
育5位 呉屋開斗 八戸学院光星高 投手
育6位 渡辺勝 東海大 外野手
横浜DeNAベイスターズ
1位 今永昇太 駒沢大 投手
2位 熊原健人 仙台大 投手
3位 柴田竜拓 国学院大 内野手
4位 戸柱恭孝 NTT西日本 捕手
5位 綾部翔 霞ヶ浦高 投手
6位 青柳昴樹 大阪桐蔭高 外野手
7位 野川拓斗 鷺宮製作所 投手
育1位 網谷圭将 千葉英和高 捕手
育2位 山本武白志 九州国際大付高 内野手
育3位 田村丈 関西学院大卒 投手
福岡ソフトバンクホークス
1位 高橋純平 県岐阜商高 投手
2位 小澤怜史 日大三島高 投手
3位 谷川原健太 豊橋中央高 捕手
4位 茶谷健太 帝京三高 投手
5位 黒瀬健太 初芝橋本高 内野手
6位 川瀬晃 大分商高 内野手
育1位 野澤佑斗 つくば秀英高 投手
育2位 児玉龍也 神奈川大 投手
育3位 樋越優一 東京農業大北海道オホーツク 捕手
育4位 中村晨 ルーテル学院高 投手
育5位 渡辺健史 飯塚高 投手
北海道日本ハムファイターズ
1位 上原健太 明治大 投手
2位 加藤貴之 新日鉄住金かずさマジック 投手
3位 井口和朋 東京農業大北海道オホーツク 投手
4位 平沼翔太 敦賀気比高 内野手
5位 田中豊樹 日本文理大 投手
6位 横尾俊建 慶応義塾大 内野手
7位 吉田侑樹 東海大 投手
8位 姫野優也 大阪偕星高 外野手
千葉ロッテマリーンズ
1位 平沢大河 仙台育英高 内野手
2位 関谷亮太 JR東日本 投手
3位 成田翔 秋田商高 投手
4位 東條大樹 JR東日本 投手
5位 原嵩 専大松戸高 投手
6位 信楽晃史 宮崎梅田学園 投手
7位 高野圭佑 JR西日本 投手
育1位 大木貴将 香川オリーブガイナーズ 内野手
育2位 柿沼友哉 日本大学国際関係学部 捕手
埼玉西武ライオンズ
1位 多和田真三郎 富士大 投手
2位 川越誠司 北海学園大 投手
3位 野田昇吾 西濃運輸 投手
4位 大滝愛斗 花咲徳栄高 外野手
5位 南川忠亮 JR四国 投手
6位 本田圭佑 東北学院大 投手
7位 呉念庭 第一工業大 内野手
8位 國場翼 第一工業大 投手
9位 藤田航生 弘前工高 投手
10位 松本直晃 香川オリーブガイナーズ 投手
オリックスバファローズ
1位 吉田正尚 青山学院大 外野手
2位 近藤大亮 パナソニック 投手
3位 大城滉二 立教大 内野手
4位 青山大紀 トヨタ自動車 投手
5位 吉田凌 東海大相模高 投手
6位 佐藤世那 仙台育英高 投手
7位 鈴木昴平 三菱重工名古屋 内野手
8位 角屋龍太 ジェイプロジェクト 投手
9位 赤間謙 鷺宮製作所 投手
10位 杉本裕太郎 JR西日本 外野手
育1位 塚田貴之 白鴎大 投手
育2位 赤松幸輔 香川オリーブガイナーズ 捕手
東北楽天ゴールデンイーグルス
1位 オコエ瑠偉 関東一高 外野手
2位 吉持亮汰 大阪商業大 内野手
3位 茂木栄五郎 早稲田大 内野手
4位 堀内謙伍 静岡高 捕手
5位 石橋良太 Honda 投手
6位 足立祐一 パナソニック 捕手
7位 村林一輝 大塚高 内野手
育1位 出口匠 津田学園高 内野手
育2位 山田大樹 菰野高 内野手
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