アントニオ猪木のガウンカードこそメモラビリアカードの元祖だ！

先日、大リーグ好きの後輩に1枚のベースボールカードをプレゼントした。
選手の実使用ユニフォームの切れ端が挟まれている俗にいうジャージーカードだ。
引退するデレック・ジーターのそのカードを昔友人にもらってずっとしまってあったのを飾れる用のケースに入れてプレゼントした。

昔、高校の近くにスポーツカードショップが開店し、学生時代はカードを集めているヤツもそうでないヤツも溜まり場になっていた。
そもそもカードではなく、「野球」の話ができる人たちが集まっているような店だった。

そんな頃、みんなが宝くじを買うように狙っていたカードこそ【ジャージーカード】だった。

1997年にアメリカのカードメーカー・アッパーデック社が封入して大人気を呼び、現在では当たり前のように封入されるようになったジャージーカード。

特に初期のジャージーカードの価格は半端ではなく、BBMのダイヤモンドヒーローズに封入されていた松井秀喜や高橋由伸のものは数十万で取引されていた。

この1997年のジャージーカードがメモラビリアカードの元祖だと多くの媒体で書かれている。

しかし私はそれを認めていない。(笑)

私の説では一番最初のメモラビリアカードでは1987年に発行された

アントニオ猪木の実使用ガウンカード

だ。

のちに世界中でブームになった異種格闘技戦をはじめ、タバスコやスペアリブ、バイオ燃料とアントニオ猪木の発想は時代の一歩先をいっている。
このガウンカードもまたメモラビリアカードやジャージーカードの先駆けとなってたということがわかる。
なんせこの時代には、ジャージーカードなんていう発想はもちろん、まだベースボールマガジン社もベースボールカードを発行していなかった(1991年から)。

とんでもない時代に発行されたこのガウンカードは、あまりカードコレクターの日の目を見ないまま、現在に至っている。
今のようにインターネットでここまで情報が得られなかった十数年ほど前に某オークションでは、1枚10万円近くで取引されていた。

現在のメモラビリア・カードは、ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグなどの歴史的な名選手のサインされた紙などを挟み込んだカードが目玉カードになっており、ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグのユニフォームの切れ端を挟んだジャージーカードや、バットの切れ端を挟んだバットカードも比較的手の届きやすい価格で入手できるようになった。

そういえば1袋(1パック)に1枚の割合で直筆サインカードが入っていたLeaf Signeture(Donrass Signeture)というブランドが当時1パック3000円程度で日本では売られていた。
もちろん有名選手以外もたくさん封入されているので、買ってガッカリした経験が何度もあったのを覚えている。

90年代前半に発売されたTopps FINESTというブランドも同じような価格帯だったが、直筆サインは入っていなかったので、そう考えるとお得なのかもしれない。

実は私も昔、比較的運のいいコレクターだった。
BBMプロレスカードで工藤めぐみの水着が挟み込まれたカードがあったが、これは１００BOX開けても出現しなかったというデータもあり、幻の1枚と呼ばれていたが私は10パックで出現した。興味もなかったので売ったところ5万円で引き取り手が出たので本当に驚いた。
さらに翌年には同じシリーズのプロレスカードから液体の入ったカードが出現。
グレート・カブキの毒霧が封入された毒霧カードとよばれるものだった。
これに関しては1パック本屋で買って引き当てた。こちらも5万円で引き取ってもらえた。

もちろん後にも先にもそんな高額で引き取ってもらえるカードを引き当てたことはなかったので総じて考えれば、運の悪いコレクターだったのだろう。

長らくカードを買っていないが、たまに買いたくなる。しかし高度化(？)し過ぎて私にはよくわからない。

ちなみにアントニオ猪木ガウンカードには、A4サイズの大判カードとカードサイズの2種類が存在する。
挟み込まれたガウンは昭和54年〜57年にかけて使用していたガウンでスタン・ハンセンやハルク・ホーガン、ボブ・バックランドとの激闘、さらにはウィリー・ウィリアムスとの異種格闘技戦やアブドーラ・ザ・ブッチャーの新日本プロレス登場したそんな時代に使用されていたものだという。
ガウンは他のコスチュームと比べて作製費用が高額な場合が多く、このようにガウンを切り刻みカードに挟み込むということは非常に贅沢だと言える。
ちなみに大判カードは1987年3月26日に大阪城ホールで開催されたINOKI闘魂LIVE part2の特別リングサイド席(？)を購入者にプレゼントされたもので、カードタイプは闘魂LIVE会場で販売されたそうだ。
どちらにせよ数が少ないことには変わりない。

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