世田谷草野球ロスヒターノス・ブログ

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野球の面白さ伝道師 #佐山和夫 氏の野球殿堂入り!競技者表彰は23年ぶりに該当なし。

ノンフィクション作家 佐山和夫氏が2021年度野球殿堂入りした。

昨年、当ブログで佐山氏が選出されなかったことについて書いたが(←昨年はこの1投稿に留まってしまった)、私自身、佐山氏の作品に出合わなければこんなに野球に魅せられることはなかっただろう。


setagayakusayakyu.losgitanos.net



野球をプレーすることも好きだが、野球の歴史や文化は非常に面白いものであるということを、佐山氏の著書は私に教えてくれた。

特にニグロリーグに関しては、今でも忘れない1994~95年に、「黒人野球のヒーローたち : 「ニグロリーグ」の興亡」を東京中の本屋で探していた。ニグロリーグに興味を持ち始めた方がいたら、その本をプレゼントしてきたが、それでもまだ3冊は手元に残っている。

一昨年末に発売された『2000勝投手はこうして誕生した:サチェル・ペイジとその時代』も面白かったが、2008年に発行された『大リーグを超えた草野球:サッチとジョシュの往くところ』は、映画にしても面白いのではないかと思うほど、ノンフィクションなのにストーリーが素晴らしかった。


一昨年、後輩がアメリカ旅行土産に、バック・オニールのサイン入り写真を買ってきてくれた。土産を選ぶのに困らなかったという。私の土産にはニグロリーグのものを買ってくれた喜んでくれるからとのことだった。間違いない。そうなったのも佐山氏の本があってこそであり、私のコレクションも日本のグッズショップではなかなか手に入らないマニアックなものばかりになっていた。(あえて言うと日本ではほとんど需要がないようなマニアックなものばかりである)


昨日の投稿にも書いたが、競技者表彰は有力候補が多すぎて誰が選出されるか予想もつかなかったが、そのせいか得票率75%を集める候補が一人もいなかった。そんな中でも、佐山和夫氏の野球殿堂入りは、佐山氏を知らない野球ファンにより佐山氏を知っていただける好機だと個人的に思っている。

佐山氏の著書に共通してあるエッセンスは「草野球性」といえる。このブログのタイトルのとおり、私は草野球が好きなのだ。ニグロリーグはメチャクチャ身体能力が高く、メチャクチャ野球がうまいエンターテイナーたちが繰り出す草野球なのだ。ひと昔前のキューバの野球なども同じことは言えるだろう。

そんなワクワクするような野球文化を教えてくれた佐山氏に私は大変感謝している。


残念ながら一度もお会いしたことはないが、この度の野球殿堂入りのお祝いの言葉とともに私の人生に多大なインパクトを与えて下さった感謝の気持ちも伝えたいと思う。


新しい作品を心待ちにしているので、「作家界のサチェル・ペイジ」にような活躍をまだまだ楽しみにしている。


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