ボクの家の近所には数年前まで、某有名プロ野球解説者が住んでいた!
その方が引っ越してきたのは、まだあどけなさが残るボクが中学1年生の冬だった!
野球大好きで野球をやっていたボクが知らないはずがなかった!
翌晩、すぐにウチの前で、ボクだけの即席サイン会が行われたのだ!
何にサインをもらってイイのか分からなかったボクはとりあえず古田にもらったバットにサインをもらった!
ボクが当時使っていたグローブやバットにも・・・
某氏「どこのチームのファンなんだよ!?」
ボク「きょ・・きょじんです!(←当時) 」
某氏「明後日からキャンプに行くけど、サインもらってこようか?」
ボク「ボクが持ってるベースボールカードに頼んでもイイですか?」
某氏「じゃあ、ポストに入れといてよ!」
その晩は、それで別れた!
翌日、ボクは早速4枚のベースボールカードを買ってきてポストへ入れた!w
まず当時の監督・長嶋茂雄サンのカード2枚と、ボクが大好きだったデーブ大久保、そして松井秀喜!
すると翌週、ポストに4枚のカードが入っていた!サイン入りで・・・!
もう何とも言えない感動と、ボクの為に3名の偉大な野球選手がサインをしてくれたことを考えれば子供ながらに頭が下がる思いだった。
野球やってる人なら分かると思うが、野球やってる人は毎晩のように素振りをしたり走り込みをしたりしている。
もちろんボクもしっかりやっていた!w
すると、野球の解説がない日某氏はちょくちょく夜犬の散歩をしていた!
その時間がボクが素振りしたり走りこむ時間と同じ時間帯ということもあり、よく遭遇した!(←隣の家だしね!)
素振りをしているボクを見ててくれたり、時にアドバイスをしてくれたりと!
プロ野球の監督まで経験している方が、ボクにアドバイスをしてくれることは勉強になるのと同時により一層野球の勉強をするようになった!(←学校の勉強もしないで!!)
その後もサインをもらってきてもらったり、アドバイスしてくれたり、ボクが大学生になると野球の歴史にも興味が出てきて、戦前の名選手、田部武雄・沢村栄治・青柴憲一、小鶴誠の話や、某氏が目の前で見たシーズン61本塁打を放ったヤンキースのロジャー・マリス、ミッキー・マントルのMM砲の話など、絶対に聞く機会のない貴重な話を聞くことも出来た!w
ボクは雪が降るたびに家の前のとおりすべて雪かきする!ある豪雪の年もいつもどおり筋トレと自分に言い聞かせ、楽しみながら雪かきをしていた。
もちろんウチのとおりの前だけ、雪は全くない!
翌日だったと思う。
なんと日曜日の昼過ぎにインターホンが鳴った。
ボクは家にいなかったが、父が変わりに出た。どうやら雪かきをしてくれた人を近所に聞き、ボクがやったということを突き止めたらしい。
すると、わざわざウチに来て、御礼の言葉と共にプロ野球のチケットを持ってきてくれたのだ!w
しかも開幕シリーズで入手困難なチケットを・・・
ちょっとした笑い話かもしれないが、ある球団の納会で某氏にボクの知り合いの方が、「某氏、近所で夜ランニングしている子いるでしょ?」って話しかけたらしく、そのことも某氏は教えてくれた!一番びっくりしたのはボクだったが・・・
ボクの人生に影響を与えた人物の5人に間違いなく某氏は入る!
野球人としての素晴らしさ、人間としての素晴らしさ、そして今のプロ野球界ではなかなか聞けないような本当に野球に感謝するようなファンサービスもボクは受けていたと思う!w
おそらくボクが野球を続けたのも某氏の影響が少なからずあったのではないかと思う!
とにかく年はボクの何倍も上なのに、仕草の一つ一つに深いカッコよさがあった!
数年前に引っ越してしまったが、今も元気にお仕事されている。
生涯野球人生とは、まさにこのことだろう!いろいろ教えてもらったことは、ボクはまた「第2のボク」のような人たちに伝えていきたいと思う!
そんな訳で、今回は某氏がもらってきてくれたイチローのサインカード2枚のうちの1枚!
しかも、カード自体も93年の頃のもので名前が「鈴木一朗」となっている!
あるサイン収集家に見せた時、「イチローがこんなにキレイに丁寧なサインを書くのは珍しい!」と言われてことがあったが、それだけ某氏が球界で誰からも尊敬されている人物であるかのあらわれだったのではないだろうか?w
すべての出来事は、私にとっては本当にフィールド・オブ・ドリームスであり、夢時間でした!w
そしてボクは思う!メディアでは、ファンサービスだ!ファンは神様だ!ファンとのふれあいと言いつつも、ファンとの距離を広げているように感じる現在のプロ野球。
知り合いの知り合いというちょっと遠い人の話だが、長嶋サンがお元気だった頃、毎朝のようにその人の犬の散歩の時間に長嶋サンは散歩していたという。
そして会うたびに、犬の名前を聞いてくるという!いつもいつも・・・
そうした何気ないふれあいが、野球好きにとってはなによりもファンサービスでありフィールド・オブ・ドリームスなのだ。
ボクは幸せだったと思うが、ボクのような幸せな経験をする人が増えれば、野球がまた一段と素晴らしくなるんだろうなぁ!w