世田谷草野球ロスヒターノス・ブログ

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日本シリーズの実使用ボールが販売される

 そういえば日本シリーズの実使用球(実際に試合で使用されたボール)が、NPBから公式に発売されていた。

もちろん既に全部完売である!

 マグワイアボンズのホームランボールに数千万円、数億円の値段がつく訳だが、博物館に入るような歴史的なボールでなくても実際に試合で使用されたボールというのは数も限られており非常に貴重なのだ。

 
 アメリカではレギュラーシーズンからオールスターまでアイテムでもボールや選手の使用グッズはもちろん、実際に使用されたベースや、ロッカールームのネームプレートまであらゆるゲーム・ユーズド品がMLBの公認ホログラムシール(MLBのホームページからシリアルを打ち込むと詳細データを閲覧可能!)を貼られて販売されている。

 ゲーム・ユーズド品は、高値がつく場合が多いのだが、それ以上にそのアイテムの使用時期や試合が特定されることによって、歴史的なアイテムになる訳だ。

 例えば今季MLBオールスターゲームでランニングホームランを放ち見事MVPをイチロー選手が受賞したが、そのオールスターゲームで使用されたベースももちろん売り出されていた。(金額は2000ドル〜2500ドル程度)


 ベースなんかは個数が少ない訳であって、時間が経てば経つほど、この金額ですら入手することが難しい逸品と言える。


 今季は松坂大輔のデビューイヤーということもあり、松坂大輔デビュー戦使用球や初勝利使用球、イチローとの対決した試合での使用球(←イチローとの勝負に使われたボールではない。)なんかも多く発売されていたが、サインがなくても松坂のサインボールと同等か試合によってはそれ以上の価格で取引されている訳だ。

 この価値の差は、サインボールは選手が書きさえすればいくらでもできるのに対し、実使用球は既に過去の歴史の遺産であり数も限られていることなどが考えられる。

 アメリカでは、サインボールや実使用アイテムが選手公認で販売されているが、日本ではそのような土壌が全くない訳で、関係者のつながりがなければ入手することは不可能に近い。

 そんな中、今回NPBが公認で日本シリーズ実使用球を発売したことは、そんな土壌が大きく変わってきたことを顕していると言えるのではないだろうか?

 実は過去にも実使用ボールが販売されたこともあったが、それは野球体育博物館売店日本シリーズ・オールスターの実使用球限定数十個を販売した以外はおそらくないのではないと思われる。

 実際私もたまたま野球体育博物館にいたので、残っていた04年のオールスターゲームの実使用球を購入した。しかも金額も1個2500円(今回のニホンシリーズ実使用球は12000円)と非常にリーズナブルだったことを覚えている。

 ちなみに04年オールスターゲームは第1戦はボクは日本プロ野球史の中でも歴史に残るオールスターゲームだったと感じているだけに、このボールは非常に安い買い物ができたように感じた。


【2004年サンヨーオールスターゲーム

04年、一リーグ制へとプロ野球が移行していたら多くのドラマを生んだ「サンヨーオールスターゲーム」も消滅していただろう。

04年1月31日、近鉄バファローズは05年を目処に「命名権」を売却する方針であることを発表した。

しかし、わずか4日後の2月4日に近鉄球団は「命名権」の売却計画を撤回した。

この「命名権」問題から2004年プロ野球は始まった。

シーズン開幕から重苦しい空気のプロ野球が大きく動いたのはシーズン真っ只中の6月13日。

この日、近鉄バファローズがオリックスブルーウェーブと合併する事で合意したと発表した。

プロ野球関係者のみならず、ファンにとっても寝耳に水だった。

この合併に対し選手会は「選手の稼動に関する問題にかかわり削減は球界発展につながらない」と合併に反対。

ファンも合併反対の署名活動を行った。

 しかし7月7日のオーナー会議では、ファンや選手会の意向は反映されず、「近鉄オリックス」の合併だけでなく、

パリーグでもう1組、合併が進行していると衝撃的な発表があった。

 2004年のサンヨーオールスターゲームは、この衝撃的なオーナー会議の3日後の04年7月10日に行われた。

球界史上最大の危機だったからこそ選手の気合は例年以上と言えた。



≪第1戦≫

 物々しい雰囲気の中、夢の球宴オールスターゲームが行われたが、パの選手達が意地を見せる試合となった。

攻撃陣では、この年の三冠王・松中、城島、ズレータ、そして合併球団の主砲・中村紀洋が豪快なホームラン攻勢なら、

投手陣も奪三振ショーを見せ付けた。先発岩隈→松坂→渡辺俊→金村→三瀬→森と6人の継投で計14三振を奪った。

3回から2イニング登板した西武・松坂大輔はここまで3度オールスターに出場しているが勝ち星無く3敗といいところがない。

しかし、今年の主役は松坂だった。3回から登板すると2イニングで無安打、4奪三振、無失点。

さらに4回には自己最速となる156?を記録。

試合は6−3でパリーグが勝利し、松坂は出場4度目にして初のMVPに輝いた。







≪第2戦≫

 第1戦は打撃戦だったが、第2戦は両リーグ投手陣の投げ合いとなったが、MVPの栄冠を獲得したのは投手ではなかった。

第2戦のMVPはSHINJO(日本ハム)。

この年、メジャーリーグから北海道日本ハムに復帰したSHINJOは暗い話題の続くパリーグで唯一明るい話題を振りまいた。

この試合でもSHINJOが誰もが驚くプレーを見せ付けた。

3回のパリーグの攻撃、SHINJOは2塁打で出塁し、村松のファーストゴロの間に3塁へ進むと4番・小笠原の場面で、

捕手の矢野が投手に返球した瞬間にホームスチールを決行し見事成功。

オールスター史上初の単独ホームスチールを決め、パリーグが先制。

5回にも、SHINJOは2塁打で出塁すると谷のライトへのヒットの間にホームイン。

試合はパリーグが2−1で勝ち、全得点を挙げたSHINJOが第2戦MVPを獲得した。



 

 ちなみにアメリカでは現在、スポーツメモラビリアオークションが大手オークション会社で行われており、非常に人気を集めている。

ちなみに下記のアイテムの中で最も高額落札されたどれだろうか?

?ベーブ・ルースヤンキースタジアム第1号ホームランバット

?マーク・マグワイアの98年シーズン70号ホームランボー

?1909年にタバコのおまけについてきたホーナス・ワグナーのベースボールカード

?沢村栄治の第2回アメリカ遠征時のパスポート

?衣笠祥雄が連続試合出場2131試合目で使用したバット




では



第5位


?衣笠祥雄が連続試合出場2131試合目で使用したバット  100万円

 アメリカの鉄人・ルー・ゲーリッグの連続試合出場2130試合の記録を更新する2131試合目で使用したバットだが、なんでも鑑定団では100万円の鑑定額が出されていた。その後、某オークションに出品されていたが入札はなかった。


第4位

?沢村栄治の第2回アメリカ遠征時のパスポート  180万円

03年7月に国内の有名美術品オークション会社が沢村栄治ゆかりの人物からの出品として、沢村栄治のパスポートを出品。近代美術として出品されたのだが、予想価格(確か10万円)をはるかに上回る180万円で落札された。しかし実際、180万円でも破格の安さといえる。


第3位

?ベーブ・ルースヤンキースタジアム第1号ホームランバット 約1億3000万円

 おそらくこれを1位にした人も多いのではないだろうか?しかし、実際このバットの価値は計り知れない。おそらく歴史的に考えれば野球殿堂入りしてもおかしくない。



第2位




?1909年にタバコのおまけについてきたホーナス・ワグナーのベースボールカード  2億8000万円

 20世紀初頭に「飛ぶオランダ人」のニックネームで活躍したホーナス・ワグナー。選手としても1938年の第1回野球殿堂の選考でベーブルースと同票を得るほどの偉大な選手であった。実は今回挙げた?〜?のうち、このホーナス・ワグナーのカードだけは選手本人と触れたこともなければ、おそらく見てもらったこともないかもしれない。つまり、実際に使用されたグッズでもないただのベースボールカードなのだ。ホーナス・ワグナーが禁煙家だったことで発行が中止され、漏れた出荷分のうちの最も状態のいい1枚なのだ。ちなみにこのカード、【世界一高いベースボールカード】として約1世紀、不動の地位を保っている。その為、NHLのスーパースター・ウェイン・グレツキーが所有していたりしたが、この10年で何人ものオーナーに落札されては手放されている。その影響もあり、この10年間で落札額も7倍近く跳ね上がった。(90年代前半は4000万円程度だった)これはこの100年間の価格の推移としても最も跳ね上がった10年だったのではないだろうか?実際、アメリカのベースボールカード市場はカード離れの加速によりヒット作品の出ない不況と言える。そんな中での価格の高騰は、このカードが美術品と同じ扱いをうけている証明である。




第1位


?マーク・マグワイアの98年シーズン70号ホームランボール  3億円

 

 98年に野球史で初めて(ニグロ・リーグやマイナー・リーグは除く)シーズン70本塁打に到達したそのボール。落札価格は3億円は高すぎると思うのだが、アメリカの人気マンガ「スポーン」の作者マクファーレン氏がどうしても欲しいと高額で落札した為、この価格となった訳だ。実際の価値は半分以下ではないかと思うのだが、買う人間がいるから「3億円」という値段がつくことを考えれば、3億円の「市場価格」なのだろう。



※日本円は落札時期の為替相場を適用。



 小学生の頃、宝くじが当たれば「ホーナス・ワグナーのカード」を買いたいと言っていたもんだが、まもなく3億円では買えなくなるのかもしれない。

 

こんな高額アイテムはボクの手元に一生くることはないだろう。(笑)


というかそんな歴史的なアイテムは一人が独占するのではなく公共物だと思うので、ただでもらえても管理に困るだろう。


仮にベーブルースのバットを寝返りをして折ってしまったりしたら、世界中から非難をうけるだろう。