2015年の横浜DeNAベイスターズは一言で現せば【アツい】!
もはや監督の中畑清監督を超えるほどのアツさが今の横浜DeNAベイスターズにはある。(もちろん火元は中畑監督なのだが)
その横浜DeNAベイスターズの8月は特にアツい。
6月の当ブログにも書いたが、YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2015(2015年8月18日・19日・20日)はもちろんだが、8月7日(金)・8日(土)・9日(日)には『勝祭 2015』というイベントが行われる。
勝祭は「チームを勝利へ導く3日間の夏祭り」と題して、毎年恒例となった柳沢慎吾さんの始球式(3年連続3回目の出場)や様々なイベントを行う。
その勝祭2015第1戦となる8月7日(金)対阪神タイガースの試合は2015年私の中では最高の盛り上がりを見せた一戦であった。
なのでいつもの試合観戦記と違い、ある盛り上がった場面にスポットライトを当てて数日にわけて書いていこうと思う。
ハッキリ言って最後のヒーローインタビューは2人だけだったが、もはや2人では収まりきらないほど多くのスターが試合を盛り上げた。
昨日は、逆転3ランホームランを放った乙坂智外野手と砂田毅樹投手の2人にスポットを当てて書いた。
さて今日書きたいのは、この日一番エキサイティングなヒットを放った山下幸輝内野手にスポットを当てたい。
まず山下幸輝内野手は昨年のドラフト会議でドラフト5位で指名を受け横浜DeNAベイスターズに入団したルーキー。
高校時代は東東京の強豪・関東一高で甲子園に出場し、國學院大学に進学後も1年目からレギュラーに定着し、4年時はキャプテンに。
4年時の春季リーグ戦では、亜細亜大学の山崎康晃投手(現・横浜DeNAベイスターズ)からサヨナラ満塁本塁打を放っているなど、長打力はもちろんだがそれ以上にココ一番の一撃がアマチュア時代から特徴的な選手だった。
プロ入り後は、いきなり開幕戦に代走で出場するが、初ヒットまでの道のりは長くわずか2週間ほど前だ。
この日はスターティングラインナップに名を連ねることは無くベンチスタート。
6回裏に四球で出塁した宮崎敏郎内野手の代走として出場。非常に地味な出場だったが、この後
5回裏に乙坂智外野手の逆転3ランホームランで3対1とした横浜DeNAベイスターズだが、6回7回と追加点を奪うことはできず気を抜けない試合展開が続く。そして8回裏に横浜スタジアムの大観衆は【意地の一打】を見ることとなる。
先頭の倉本寿彦内野手がセンター前へのヒットで出塁すると、続く梶谷隆行外野手のレフトフライの後、筒香嘉智外野手の代走で4番に入っていた桑原将義外野手がライト線へ2塁打。一死2・3塁の場面で迎えるバッターはホセ・ロペス内野手。
攻撃が最終回を残すのみとなった阪神タイガースにとっては、2点のビハインドのまま最後の攻撃に突入したい。ましてやこの回の失点は絶対に許されない点となるのは明らかだ。ましてや一発浴びればその場で試合は敗色濃厚となる。
ここで阪神バッテリーが選択したのは、ロペスへの敬遠策だった。横浜スタジアムは地響きのようなブーイングが轟く中、1球2球とボール球を投げフォアボール。
一死満塁となり山下幸輝を迎えた。
1ストライクからの2球目のストレートを山下は前進守備の二遊間を抜けるセンター前へのタイムリーヒット。
敬遠策で【安全な打者】だと思われた山下が、この日の阪神バッテリーにとっても最も危険な起爆剤となってしまった。
この後1998年の優勝時を彷彿とさせたマシンガン打線のように横浜打線は爆発!
バルディリスも続くタイムリーで走者生還、さらにバルディリスの打球を処理したセンター江越が悪送球の間に走者生還。
さらにさらにこの日、粘投を見せた先発砂田を支えてきた女房役・嶺井もタイムリー。
敬遠策で【安全な打者】と思われた山下の【意地の一打】が起爆剤となり、この回4点を奪い、リードを6点差にし試合を大きく決定づけた。
この日のヒーローインタビューは砂田毅樹投手と乙坂智外野手だったが、個人的には山下幸輝内野手の【魂のこもったインタビュー】が聞きたかった。
そんなファンも多かったのではないだろうか。
山下幸輝(横浜DeNA)2015年8月7日対阪神 ロペス敬遠後に意地のタイムリーヒット!(動画)