1949年(昭和24年)の球界再編No.2！正力松太郎のコミッショナー就任→正力の公職追放でコミッショナー辞任直前の2リーグ制構想(正力構想)で球界は大騒ぎに

1948年12月21日に金星スターズを買収してプロ野球参入を果たした大映映画・永田雅一だったが、翌1949年2月に正力松太郎がプロ野球構造改革案の一つとしてコミッショナーの新設。自らが連盟名誉総裁となったが、1945年にA級戦犯として逮捕(1947年に不起訴)された正力は当時公職追放(1951年追放解除)の身であり、公的な職務であるコミッショナーにつくことはGHQから禁止されていると警告を受け、この年の5月13日にコミッショナー職を辞した。

その辞任直前の4月15日にコミッショナー就任記者会見で発表した構想(通称：正力構想)が、球界再編を加速させるきっかけとなった。

正力は

「既存の6球団を8球団にする、そこで地固めをして更に10球団、それでも安定すれば12球団とし、2リーグへ」

というメジャーリーグが採用していた2リーグ制への構想を発表したのだ。

片方のリーグでは、読売新聞社の球団(巨人)を中心チームとし、もう片方のリーグでは読売新聞社のライバル会社であった毎日新聞社の球団(当時はまだプロ野球参入せず、同年9月付で毎日オリオンズが加盟申請)を新規参入させリーグの中心チームにと考えていた。

しかし巨人軍オーナーの正力の構想は、親会社・読売新聞社や同じく既存球団を持つ中日新聞社から大反対をされるが、他の球団は毎日新聞社の参入に否定的でなかった。

理由は、当時読売新聞は大阪地区では販売されておらず、プロ野球としての宣伝広告効果を考えた時に大阪地域で新聞を販売する毎日新聞社の加盟は大きなプラスになるという思惑があった。

巨人軍中心のプロ野球界に対する反発と大阪地区の球団にとっては毎日参入によるメリットもあり、正力構想は形こそ正力が考えていたものへの機運は高まったものの、その加速度は正力が想定したものと比べかなり急激なものだった。

つづく

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