世田谷草野球ロスヒターノス・ブログ

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それにしてもスゴい!!サザビーズ日米野球

アメリカ大手オークション会社・サザビーズで明治期の藤田財閥・藤田伝三郎の孫にあたる人物の遺品だった野球コレクションが競りにかけられた。

 


ベーブ・ルースのサインボールは、57,000ドル(約695万円)、



オールアメリカン18名の寄せ書きサインボールが、52,800ドル(約644万円)、



ベーブ・ルースとルー・ゲーリッグのサイン写真は19,200ドル(約234万円)



で落札された。


ちなみに沢村栄治・田部武雄ら大日本東京野球倶楽部(巨人軍の前身)の1935年のアメリカ遠征時にとられた写真へサインされたものは、7,200ドル(約88万円)だった。


落札したのは日本人かどうかも含めて不明とのことだ。



90年代後半ごろから、このようなスポーツメモラビリアは異常のほどの高騰を続けており、特にベーブ・ルースのサインボールは状態のイイものならば天井知らずの価格がついている。その要因とひとつとしては、これらのコレクションが芸術品として認める人々が増えていることが言えるのではないだろうか?


Beckett社が月刊で発行しているスポーツメモラビリア専門誌を90年代後半から03年頃まで毎月アメリカから定期購読
ていたが、相場もだいぶ変わってきたと思う。



98年あたりの雑誌を見返してみると、シングルサインボールの平均的な相場ではベーブ・ルースよりも、1900年代の名投手クリスティー・マシューソンや鉄人ルー・ゲーリッグのほうに高値がついていた。



当時の印象としてはサインボールは、他の野球アイテムに比べ比較的安価であり、コレクションアイテムとしては一般の人でも比較的手に入りやすいモノだった。それ以前からアメリカではスター選手のサインが高騰していたことから、偽サインが氾濫しアメリカのネットオークションの約8割がニセモノのサインだったという調査結果も出ていた。さらにニセサイン問題にFBIが乗り出してきたのもちょうどこの頃だった。



そんな中選手と契約してサインを行い、それを販売する業者も存在した。90年代後半あたりでは、スコアボード社(98年に倒産)という会社や、トレーディングカードでも有名なUPPERDECK社のサインアイテムブランド『UDA』あたりの商品を目にすることが多かった。



この2社の大きな違いは、スコアボード社は単発のサイン契約なのに対して、UDA社はサインの権利をUDA社が独占的に扱う契約となっていた。今でこそ当たり前になったが、選手にサインをしてもらったアイテム1つ1つにシリアル番号入りのホログラムシールを貼り、同じシリアル番号入りのホログラムシールを証明書にも貼り付けて商品の真性証明を行っていた。



選手に関してUDA社のクライアントは、マイケル・ジョーダン、ケン・グリフィーJrといった当時のMLBやNBAのスーパースターと契約しており、彼らは原則としてUDA社以外とのサインを大きく制限される契約となっており(カメラの前でのサインが出来ない等)、流通量自体も少なくなっていた。実際にサイン自体も非常に高価で、マイケル・ジョーダンのサイン入バスケットボールは1,000ドル(約12万円)を超えるようなものだった。私はその当時アメリカへ行き、当時珍しかったUDA社のサインボールを手に入れたかった私は、ロサンゼルスのディーラーからラウル・モンデシーのサインボールを45ドルで譲ってもらった。




一方のスコアボード社はホログラムシールがついていない為、ニセモノとすり替える事も比較的容易なこともあり、多少の真贋を見る目利きも必要となってくる。それ故価格もUDAほど高額ではないが、入手困難なサンディー・コーファックスのサインや、ジョー・ディマジオ、ウィリー・メイズなど往年の名選手のサインから、フランク・トーマス、バリー・ボンズ、カル・リプケンなど当時のスター選手のサインも扱っており、比較的幅広い選手を扱っていた。


またUDA社は何かをテーマにした寄せ書きが少なかったのに対し、スコアボード社は500HRClub等といった寄せ書きも扱っており、個人的にはスコアボード社のほうがコレクションとしての面白みがあったのではないかと思う。


現在ではホログラムシールがつくことが主流となっており、UDA社、Steiner社、Tristar社あたりの商品は真正性が非常に高い。
また、契約されて行われたサインではないモノは、これまでベーブ・ルースを始め多くの選手の鑑定を行ってきたPSA/DNA社や、近年ではJSA社あたりによって鑑定されたものも信憑性が高いといえる。



今回のクリスティーズやマストロオークションのように著名なオークション会社は当然それだけ真正性も高いが、落札手数料として20%が別にかかるなど日本の一般のコレクターにはちょっと敷居が高いかもしれない。

 

スター選手のサインを、思い出にする人がこれまでの常識だったが、ある時期からはコレクションにする人が出てきて、今では株などのように投機対象として購入する人も多い。


逆にサインを書く側も、商用目的に使用されることを嫌がる人もいたが、アメリカの選手は引退後に自分のサインの権利を売って生計を立てている者や、現役選手でもサインによる収入を得ている選手が非常に多い。あのA−RODやバリー・ボンズ、日本人ではイチローや松井あたりのサインも商品化されているのだ。



故・ジョー・ディマジオの代理人が作り上げたといわれるこのシステム。原理としては


『スター選手のサインを欲しい人は多い→しかしスター選手が全員にサインを書くことは不可能→だから代理人が仲介しサインを販売する→ファンもサインを手に入れやすくなる→選手も収入が入ってくる→そして、代理人も儲かる!』